調達
作業所と取引先をつなぐ架け橋
調達
作業所と取引先をつなぐ架け橋
2016年に入社した大貫は、施工管理を経験した後、2021年から調達の仕事に従事している。建築工事における取引先の選定や価格交渉を行い、コスト低減・環境負荷低減・取引先との関係強化などを担うのが調達の役割だ。中でも大貫は外装やサッシなどの建具をメインに担当している。「会社の利益を確保することはもちろんのこと、作業現場の意見に耳を傾けつつ、ご協力いただく取引先ともWin-Winの関係を築くことができるように、様々な関係者と密に連携しながら仕事を進めています」
INTERVIEW
大貫 茜子
AKANE ONUKI
建築学部 まちづくり学科 卒
2016年入社
※内容は取材当時のものです
仲間と達成した地図に残る仕事
現場に寄り添う調達を
大貫が調達へと異動になったのは2021年秋のこと。入社以来、施工管理として現場経験を積んでいたものの「現場に近い立場で、外部の人とも関われる仕事がしたい」と自ら希望して、調達部門に来た。今でも思い出に残るのは、着任直後に担当した再開発プロジェクトだ。
「当社が単独受注した工事で、建物が複数棟に分かれているプロジェクトを担当することになりました。大型案件なので専門工事業者も複数社にお願いすることになり、それぞれに見積り依頼を出していました。各社さんの強みを活かすために、棟ごとに見積りを分けるのではなく、使用する建具ごとに取引先を分けようとしていたんです」
しかしながら専門工事業者を選定する過程で、とある専門工事業者から「棟ごとに会社を分けてほしい」と要望が入った。建具ごとに専門工事業者を分けてしまうと、同じ棟に複数の専門工事業者が入ることで、工事における連携が難しくなり、引渡し後も発注者の管理が煩雑になってしまう可能性があるとの意見だった。「確かにその通りだ……」。指摘を受けて、大貫はハッとした。コストの低減を意識するあまり、現場の負担や、発注者の立場で物事を考えることが疎かになっていたのだった。
「工事費用を抑えることは大切なのですが、それによって現場に負担を強いてしまったら、本末転倒です。また引渡し後に物件を利用するのは発注者であるお客様なので、棟ごとに会社を分けた方がお客様も管理がしやすくなると気づかされました。私は現場経験を持つ調達の社員ですので、もっと作業所や協力会社に寄り添うべきだと考えるようになりました」
再度、棟ごとに各社から見積りを募ることとなった。二度手間となってしまったものの、工事をより良くするため、労を惜しむわけにはいかない。専門工事業者にも改めて協力を依頼し、ようやく契約が成立した。
「専門工事業者さんや作業所の仲間たちに迷惑をかけてしまったので、大いに反省しなくてはなりません。しかし、その一件があったからこそ、コストだけではなく現場やお客様の立場など、総合的に物事を判断して調達することの重要性を学びました」
大貫が携わった大型プロジェクトは、完成に向け着々と工事が進められている。
仕事について
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仕事のやりがいは何ですか?
大成建設が手がけるプロジェクトの多くは、その街のランドマークになるような建物や、誰もが知っているような建物です。そうした影響力のあるものづくりの最前線で仕事ができることは、自分の大きなやりがいです。また私たちが携わった建物は、後に人々の思い出や記憶に残るものとなります。直接関わることのない住民や利用者の方々にも貢献することができるので、自分に任せられている仕事の大きさを感じられます。
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入社理由は何ですか?
父が建設関係の仕事に就いており、その背中を追うように私も建築の道を志しました。ゼネコンや建設コンサルなど、いくつもの会社説明会に参加しましたが、最も自分たちの仕事に誇りを持ち、楽しそうに話していたのが大成建設の社員でした。その姿に惹かれ当社への入社を決意。また私の相談に対して親身になって対応してくれたことも、入社の決め手の一つです。
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あなたにとって「地図に残る仕事。」とは?
調達は最適な取引先の選定を通じて、会社に利益をもたらすことが求められますが、大切なのはそれだけではありません。ご協力いただく取引先の利益も生み出せるように、作業所と密にコミュニケーションを取り、円滑に工事を進めるためのパイプ役となることも重要な仕事です。そうした私たちの役割を通じて、沢山の人の記憶に残る建物が完成し、人々をつなげる仕事こそ「地図に残る仕事。」なのだと感じます。
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今後の目標を教えてください
まずは目の前にある仕事に全力で取り組み、調達の社員としてレベルアップしたいです。現在は建具関係の調達業務を担当していますが、ゆくゆくは他の品目も担い、工事に必要な幅広い知識を身につけたいと思います。そして、実際に現場を担当する作業所から頼ってもらえるような存在になり、会社に貢献できる社員になりたいと思います。
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