事務

現場目線と全社目線で、リスクを管理

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現場目線と全社目線で、リスクを管理

大成建設における管理部門は、本社・支店の人事、総務、法務、経理、財務などの分野で総合的な視点から、当社の事業全体に関わる経営方針・制度の策定や、運用・チェックを行っている。谷向が現在所属するのは経理部。担当支店の業績管理や案件管理、全支店の資金管理などを行っている。「新規案件のリスク検討や、各支店のキャッシュフローの確認、資金計画の策定、会計ルール変更に伴う社内ルールの策定など、大成建設の『お金』に関することを全般的に担当しています。適切な検討ができなければ、正常な経営に支障をきたす可能性があるため、慎重さが求められます。私自身は、長く作業所事務としてキャリアを積んできましたが、今の仕事にも作業所での経験が活きています」

INTERVIEW

谷向 尚子の写真

谷向 尚子

NAOKO TANIMUKI

法学部 法学科 卒
2007年入社

※内容は取材当時のものです

仲間と達成した地図に残る仕事

現場を支える小さな気遣い

谷向は以前、作業所事務として空港建設の現場に携わっていた。普段は目にすることができないような、空港の裏側まで立ち入ることができる仕事に、面白みを感じていた。だがそれ以上に、空港建設は条件が厳しく、苦労の連続だった。谷向も「印象深い作業所」と振り返る。

谷向が配属されたのは、とある空港の増築プロジェクト。日中は航空機が飛び交っているため、作業を進めることができるのは空港がクローズしているわずかな時間。作業所に明かりが灯るのも、夜になってからである。当時複数の作業所を担当していた谷向は、作業時間も作業曜日もイレギュラーなプロジェクトに頻繁に顔を出すことができない。そんな環境が谷向を苦しめていた。

「社員に会って話をしようにも、彼らは夜間仕事をして、日中には帰宅しているため、会えないことが多くありました。基本的にはメールや電話でやりとりをしていましたが、夜中の作業中に電話をかけるのは憚られます。私自身の仕事がテンポよく進まないこともそうですが、現場社員へのサポートが行き届かないことも心苦しく感じていました」

そんなコミュニケーションの取りづらさに、谷向は次のように挑んだ。

「この作業所の担当は私の他にもう一人いて二人ペアで行っていたので、互いの予定を調整して長い時間事務が作業所にいるよう工夫し、工事社員との細かなコミュニケーションを心がけました。そして頻繁に情報共有を行い、現場の状況を把握できるようにしました」

また働く環境にも目を向け、作業所に足を運んだ際には、できる限り所員とコミュニケーションを取り、困っていることに対応した。「空港建設は、海沿いで行うため、特に夜間は事務所の中でも冷えるんです。これでは所員の体力も削られるだけだと思い、一人ひとりにヒーターを用意しました。小さなことですが、そうした配慮が現場の活気につながることを学びました」

現在は本社の経理部門であるため、作業所に出向くことはほとんどない。だが、仕事に向かう姿勢は、作業所での経験がベースになっている。「工事にかかる費用は、建設を進めていく中で大きく変化します。追加で資材が必要になったり、お客様から仕様の変更を求められたりと、状況は様々です。だからこそ、各支店から上がってきた報告に対して、『なぜこの工事は受注時と比べて大きく数字が変化しているのか』『収支管理方法は適切か』など、違和感を覚えたときは作業所の担当者目線で考えるようにしています。個々の作業所の視点を考慮しつつ、会社の全体感で捉える視点の両方を求められるのが、経理の仕事の面白さだと感じます」

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仕事について

  • 仕事のやりがいは何ですか?

    構造物のスケールの大きさが仕事の醍醐味であり、そこには当社の技術力や工夫が詰め込まれていると思います。空港建設のプロジェクトもそうですが、自分の携わった案件がたくさんの人の目に触れ、社会の役に立っています。専門性を持つ大勢のプロフェッショナルたちが知恵を出し合うからこそ、つくることができるのだと思いますし、建設中の作業所では、その規模の大きさを実感しながら仕事に邁進することができます。

  • 入社理由は何ですか?

    就職活動中は建設業界に限らず、造船会社や鉄鋼メーカーなど、様々な業界を見ていました。当社に興味を持ったきっかけは、規模の大きな仕事に携わることができそうだと思ったことと、OB訪問や面接などで会った先輩社員たちが話しやすく、自分と雰囲気が合いそうだと感じたことです。内定者同士でも和気藹々と会話を楽しむことができました。「この会社でなら仕事を楽しめそう」と感じて、最終的に大成建設への入社を決めました。

  • あなたにとって「地図に残る仕事。」とは?

    人の役に立つものをつくる仕事だと思います。大成建設が手がけるプロジェクトは、重要な社会インフラが多いため、不特定多数の人の役に立つものであり、高速道路や鉄道、空港など、できあがったものを自分で利用できます。そうした瞬間に、社会貢献度の高さを実感できます。

  • 今後の目標を教えてください

    当面は経理の仕事を幅広くこなせるようになりたいと思っていますが、ゆくゆくは会社の成長戦略やビジョン策定に携われるような、大きな視点を持って仕事に取り組みたいと考えています。特に現在の経理の仕事は、会社の業績を日々精査する役割にありますので、大成建設の将来像を意識する場面が多々あります。これからは建設業界のことだけではなく、金融や政治経済の知識も身に付け、その時々に合わせて大成建設がどのような戦略を取るべきなのか、俯瞰的に考えられるようになりたいです。

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同僚からのコメント

武田 由香里

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谷向さんは私の一年上の先輩にあたり、現在は資金管理業務について二人チームで進めています。担当する領域や経験が異なる部分もあるので、分からないことは互いに教え合ったりする関係です。見た目の通りいつも優しい谷向さんですが、仕事のうえでは先輩後輩関係なく、ときには厳しい意見も言います。また、支店や作業所での経験も豊富で、非常に考え方の引き出しも多い方なので、私が質問や相談をすると、自分の考えを押し付けるのではなく、一緒に考えながら答えに辿り着けるように指導してくれます。後輩の指導に長けた方だなと、色々なところを見習っています。

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